初音ミクTRPG「ココロダンジョン」のセッション用に自作したシナリオ「ロストエンファウンド」のシナリオテキストを掲載してみる。
シナリオをお探しの方の利用はご自由にどうぞ。
(改変等もご自由に。利用については自己責任でお願いします。あと作者騙りはやめてくださいね)
実際のプレイ時にはフレーズや脅威名に歌詞を引用するが、インターネット上の公開ではNGなのでその点はご容赦いただきたい。
他のシナリオはこちら
http://yualismemo.blogspot.com/2018/07/trpg.html
◆モチーフ曲
★ポイントまとめ
・「忘れてしまった友人を探す旅」がテーマのシナリオです。PCに大事な友人を与えます。
・その友人は「イマジナリーフレンド」という真相が用意されていますが、場合によってはそれを「隠す」ことも可能です。PCたちの関係性にも左右されるギミックになっています。
・これが幸せなことかどうかは、PCやPLによって解釈が分かれるかもしれません。セッション後はぜひ感想を語り合いましょう。
セッション開始前、特別な設定を付与するPCをひとり決める。
このPCを以下「PC1」とする。
□導入フェイズ
PC1以外のPCは、「ノイズ」の事務所にて作戦会議を行っていた。
セリフサンプル:ノイズスタッフ
「集まってくれてありがとう、オトダマ使い諸君」
「早速だがここに、オトクイとオトナシの情報がある。
これを見てくれないか」
スタッフは2枚の資料を机上に差し出す。
1枚にはオトクイと思われる情報が書かれている。
脅威①を公開する。
もう1枚にあるのが、すなわちオトナシの情報。
そこに書かれていたのは――。
* * *
PC1は、暗く深い水底のような場所にいる。
地面に横たわっており、手足は金縛りにあったようにピクリとも動かせない。
そんなPC1の顔を覗き込むように、何者かが姿を現す。
女性の姿をしているが、人であれば心臓があるべき場所に穴が開いている。
PC1は、一見してオトクイだと悟る。
セリフサンプル:オトクイ
「人間って、脆い生き物よね。こうして私たちオトクイにココロを掴まれるだけで、お手上げ」
「……でも、残念。あなたのココロのウタは食べてあげないわ」
「その目を見たらわかる。……あなた、『あの子』のこと、忘れちゃったんでしょう?」
「今はまだ、手を出さないであげる。『あの子』を失ったあなたのココロなんて、つまんないもの」
「これはゲームよ。あなたが『あの子』と再会して、本当のココロを取り戻し……私がいただく。
完成された、ゲームだわ」
* * *
PC1は、目を覚ます。
そこは砂浜。夕日が差し込む波打ち際。
倒れるPC1の周囲には、PC1以外のPCとそのオトダマがいた。
その後PC1は、他のPCやオトダマから、ここがPC1のココロダンジョンであること、
PCたちはノイズからの依頼で招集されて来たこと、
街の路上でPC1が倒れていたことを聞かされる。
(PC1には、先ほどのオトクイの声の記憶以外に直近で変わった記憶はない。
その日もいつもと同じように過ごしていたはずであったが、記憶がはっきりしない)
目覚めて平静さを取り戻していくうち、PC1は『自分にとって重要な誰かを忘れている』感覚に苛まれる。
ココロダンジョン探索の前に、冒険の準備を行う。
活力の決定、倹約判定、アプリの購入を行う。
◆ココロダンジョンについて
このシナリオの初期タイムは「7」。
間奏アクションを行うたびに、タイムを1消費する。
間奏アクションでは「休憩」「術式」「交流」を行える。
決戦フェイズ前にタイムが0になった場合、強制退出が発生する。
□エリア01「夕暮れの砂浜」
オトダマの内の1人が、遠くの山を指さして叫ぶ。
セリフサンプル;オトダマ(初音ミク)
「ねえ、みんな見て!」
「あの遠くの山、様子がおかしいよ。もしかしたらオトクイがいるのかも……」
オトダマが指さした方の山の山頂には、黒い雲のようなものが集まっていた。
まずはこのダンジョンの全容を明らかにした方が良いだろう。
▼クエスト「ダンジョンをマッピング」
判定:【霊力】 必要成功度:1以上(2以上、3以上で追加報酬あり)
失敗:
タイムを1点失う。このクエストに再挑戦できる。
1以上:
オトダマたちがココロダンジョンの把握に成功する。
PCたちにマップを公開する。
マップの公開後は、マップに記載されている順路で進むことができる。
2以上:
砂浜の遠くに、紫色に光る石のようなものが落ちていることに気付く。
3以上なら、さらにもうひとつ見つけることができる。
拾い上げると、中からかすかにフレーズが聞こえる。
フレーズの破片①
フレーズ:
「もう、いいかい。」
XXXXXけど
そもそもXXこのゲームXXXXXXだ
記憶:
「その子」は、気がついたらそばに居た。
何をする時にもついてきて、(PC1)から離れずべったりしている、そんな女の子。
(PC1)は、そんな「彼女」のことを、どこか妹のように思っていた。
脅威②を公開。
フレーズの破片②
フレーズ:
もう一歩、XXXXが在れば
抵抗(XXX)なく君自身とXXX向きXXXのかな?
記憶:
ある時、「彼女」に自分の悩みを打ち明けた時。
「彼女」はただ黙って、(PC1)を抱きしめてくれた。
「……大丈夫。私だけは、いつだってあなたの味方でいられるから」
脅威③を公開。
□エリア02「森の分岐点」
森の中を進んできたPCたち。
しかし、突如として道が5つに分岐している。
先に進める道はこのうち2つ。
それを見極める必要がありそうだ。
▼クエスト「先へ進む道は?」
判定:【技術】または【頭脳】 必要成功度:2以上
失敗:
タイム1点と。最も多いネイロゲージのネイロから1つを失う。
このクエストに再挑戦できる。
成功:
森の木の中に、ふたつだけ奇妙な木があった。
ひとつは、大きな刃物で傷をつけられた木。
もうひとつは、フレーズの破片が刺さった木だ。
PCがフレーズの破片に触れると、フレーズを獲得できる。
フレーズ:
だれもがXXXX ふたり
XXX何かを悟った様
XXXX出逢うだろう
記憶:
「……ねえ、(PC1)。私たち、ずっと一緒に居られるのかな。
……いつか、私のこと、あなたは忘れちゃうのかな。
もしすべてを忘れても、あの思い出の、湖のもとで……」
脅威④を公開。
□エリア03「隠れ湖」
森の中に、きらきらと水面が輝く湖があった。
湖の中では大小さまざまな魚が泳いでいる。
オトダマが、その魚群の中にフレーズの気配がすることを教えてくれる。
セリフサンプル:オトダマ(初音ミク)
「あの魚たちの中から、フレーズの気配がする……。
もしかしたら、フレーズの破片を食べちゃった魚がいるのかも」
湖の近くには小屋があり、そこで釣り竿や釣り餌を確保できる。
▼クエスト「フレーズ魚釣り」
判定:【武勇】または【日常】 全員で判定を行い、最も成功度の高いPCが良い魚を釣れる。
※このクエスト中は自分の判定に対してしかハーモニーできない。
最も成功度の高いPCは、かなり大きな魚を釣り上げることに成功する。
その魚に触れた時、そのPCだけがフレーズを聴き取り、記憶を垣間見ることができる。
フレーズ:
だって君なんてXXXXXXよ
悲しくてXXXXX逃げ出した
XXX嘘の合間をXXXX
記憶:
「……(PC1)さん。あなたは……『解離性同一性障害』というものを知っていますか?」
病院の診察室。ぼんやりした意識で、誰かが何か言っているのを聞く。
「簡単に言えば、あなたの心には、もうひとつの人格が育まれている。
あなたの言う『彼女』は……あなただけにしか、見えていない」
◆記憶を見たのがPC1の場合
PC1の顔色を心配して、オトダマが声をかける。
セリフサンプル:オトダマ(初音ミク)
「……大丈夫、ですか?
顔色がすぐれないようですが……
もしかして、受け入れがたい記憶、だったのでしょうか?」
▼リクエスト「『彼女』の真実は受け入れがたいものだったか?」
どのような回答であれ、PCのスタンスをはっきり示すことができれば成功。
◆前向きな内容の場合
「……そうですか。安心しました。
『彼女』は、あなたのココロの中に生きている。それで良いのですね」
◆後ろ向きな回答の場合
「……それでも、あなたのそばには、私がいます。
彼ら……他のオトダマ使いたちも、あなたを支えてくれますよ」
脅威⑤を公開。
◆記憶を見たのがPC1以外の場合
PCの様子を見て、オトダマが相談を持ち掛ける。
セリフサンプル:オトダマ(初音ミク)
「ねえ、今の記憶……、
ほんとうに、(PC1)に教えても大丈夫?
あの人のココロは……真実に耐えられるのかな?」
▼リクエスト「真実を伝えるか?」
どちらの回答でも、PCがはっきり選択肢を選べれば成功。
以降の流れはPCに委ねる。
脅威⑤を公開。
□エリア04「山頂」
山頂にはオトクイが待ち構えていた。
PC1が見たオトクイの記憶と、同じ姿をしている。
また、ノイズから得た情報とも一致しているようだ。
◆エリア03「隠れ湖」でフレーズを獲得していない場合
オトクイはPCたちを追い払ってしまう。
セリフサンプル:オトクイ
「もうこんなところまで来たの。
でも残念……あなた、まだ『あの子』のことを思い出せていないようね」
「それじゃあ意味がないわ。
私はこうしてココロのウタを吸収するのに忙しいの。
ちゃあんと思い出せたら、またいらっしゃい」
それでもPCたちが襲い掛かろうとした場合、オトクイはどこからか手にした鎌でPCを薙ぎ払う。
襲撃したPCは1D6のダメージを受ける。
セリフサンプル:オトクイ
「つまらないゲームだわ。
今のあなたたちと戦っても、仕方ないの」
◆エリア03「隠れ湖」でフレーズを獲得している場合
決戦フェイズに移行できる。
エリア03での状況によって、オトクイの態度が変化する。
◆PC1が真実を知っている場合
セリフサンプル:オトクイ
「その様子だと、ちゃんと思い出したようね?」
「いいわ、遊んであげる。
真実を知ったあなたのココロのウタ……それを味わわせてもらうわ」
◆PC1が真実を知らない場合
セリフサンプル:オトクイ
「……あなたたち……“握り潰した”わね……?」
「そいつのココロのウタを『完成』させる……
それを邪魔するなら、あなたたちもろとも……ここで斬ってやるわ!」
□決戦フェイズ
□終了フェイズ
PCの攻撃を受け、オトクイは倒れる。
セリフサンプル:オトクイ
「……やるじゃない、あなたたち……」
「ココロのウタを取り戻した、オトダマ使い……
その力を、見誤っていたようね……無念だわ」
後に残されたPCたちに、後方から呼びかける声があった。
そこにいたのは……記憶にあった、『彼女』だった。
「……(PC1)?」
「私のこと……思い出してくれて、ありがとう」
PC1が駆け寄ったり手を取ろうとしたりすると、『彼女』は次第に透明になり、消えていく。
「ごめんね。あなたは現実に帰るけれど、
私は……一緒には行けない」
「あなたは現実を生きていくの。
私のいない世界で……」
『彼女』が完全に消え去る。
沈黙の後、オトダマが声をかける。
セリフサンプル:オトダマ(初音ミク)
「ねえ、(PC1)。
あの子のこと、ずっと覚えていく? それとも、忘れていくの?」
「……そうね。
それがきっと、あなたらしさであり、あの子らしさでもある……よね」
PCたちは、崩壊するココロダンジョンを後にし、現実へと帰っていく。
そこに、『彼女』の姿はない。
それでも――。
このシナリオをクリアした初音ミクが自分のオトダマのPCは、
「ロストエンファウンド」が習得可能になる。









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