シナリオをお探しの方の利用はご自由にどうぞ。
(改変等もご自由に。利用については自己責任でお願いします。あと作者騙りはやめてくださいね)
実際のプレイ時にはフレーズや脅威名に歌詞を引用するが、インターネット上の公開ではNGなのでその点はご容赦いただきたい。
他のシナリオはこちら
http://yualismemo.blogspot.com/2018/07/trpg.html
◆モチーフ曲
★ポイントまとめ
・テーマはずばり「バレンタイン」。PCのうち1名がNPCの片想い相手になります。
・しっかり恋愛モチーフのシナリオとなっています。恥ずかしがらずにしっかりRPしましょう。
・なおシナリオの構成自体はシンプルなので、初心者PLのいる卓にもおすすめ。
◆NPC
胡華 ユキナ(このはな ゆきな)
このシナリオのオトナシ。
PCたちと同じ通う学校に通う女の子。年齢はPCたちに合わせて調整する。
(容姿が必要になった場合、以下のように設定してもよい(可変)。
背はやや高め、髪は背中までの長さでゆるくウェーブがかかっている。赤い眼鏡をしている)
性格はややおとなしめで、あまり喋る方ではない。
オトクイ「双愛(プラリーヌ)」
※Pralinen=ドイツ語でチョコレート菓子
幼い少女の姿をした、双子のオトクイ。
甘ロリを着た「スウィート」と、ゴスロリを着た「ビター」のふたりでひとつのオトクイ。
幼げで毒気のない喋り方をする。
(以下、スウィートの台詞を赤、ビターの台詞を青で表記)
◆ココロダンジョン
※このセッションの参加PCは、可能な限り学生であるのが望ましい。
(舞台が学校で、NPCの恋愛対象が最低ひとりは必要なため)
学生でないPCが参加する場合、「ノイズからの依頼」などの理由で学校に来させること。
このシナリオのPC推奨レベルは2~4。
PC数は3人を想定しています。
このシナリオの初期タイムは「3」。
タイムを1消費することで、間奏アクションを行える。
間奏アクションでは「休憩」「術式」「交流」を行える。
□導入フェイズ
(回想)※日付は2月14日だが、日付についてはPLにはぼかして説明すること。
冬も深まってきた、ある日の平日。
朝、PCたちはいつものように登校する。
その前夜、PCたちにはノイズからの「オトクイの警戒情報」「周辺で協力可能なオトダマ使い」の情報が与えられており、
それを通じてPC同士は顔見知りになり、昼休みには一緒にオトダマ使いやココロダンジョンの話をしていた。
PCたちの記憶が続いているのはそこまでだった。
PCたちはいつの間にか真っ暗な部屋で倒れており、
そこにはなぜかPCたち以外の人物はいないようだった。
オトダマたちが、「ここはココロダンジョンの中で間違いないこと」
「誰かのクラスメイトにオトナシがいたために引き込まれた可能性があること」を伝えてくる。
活力の決定、倹約判定、アプリの購入を行う。
□エリア01「暗い部屋」
PCたちのいる部屋は真っ暗で、よく見えないが物が多く不用意に歩くのは危険なようだった。
辺りを調べるには直感を頼りに探っていくしかないようだ。
▼クエスト「暗闇の中で手掛かりを」
判定:【日常】 必要成功度:1以上
達成:
暗闇を探っていくうちに、PCはスイッチを発見する。
スイッチを入れると、部屋に明かりが灯る。
そこはPCたちの通う学校の教室とそっくりな場所だった。
その時、教室のスピーカーから音楽が流れてくる。
PCたちはフレーズを獲得し、記憶を垣間見る。
脅威①を公開する。
フレーズ:
今日はXXXX
XXX日さ
記憶:
その日。私は決心していた。
今日がどんな日か、わかっていたから。
これから登校。…今の私、どんな表情してるんだろう。
教室の窓の外は依然として真っ暗な空間で、外に出る扉や窓は開く様子がない。
反対の、廊下へと続く扉は開けることができそうだ。
PCたちが廊下に出たら、エリア02へ進む。
未達成:
PCたちは暗闇をむやみに探し回るうちに、あちこちを何かにぶつけてしまう。
PC全員に1D6点のダメージ。
そうこうしているうちに、オトダマが電気のスイッチを見つける。
そこはPCたちの通う学校の教室とそっくりな場所だった。
教室の窓の外は真っ暗な空間で、外に出る扉や窓は開く様子がない。
反対の、廊下へと続く扉は開けることができそうだ。
PCたちが廊下に出たら、エリア02へ進む。
□エリア02「廊下」
教室から出て廊下にやってきたPCたちの前に、ふたつの人影がいた。
それぞれ甘ロリとゴスロリを着た、幼い少女の姿をした人影。
ふたつの人影は振り返りながら、PCたちに呼びかける。
「あら。意外と早かったのね」
「あら。もう少し苦戦してくれてもよかったのにね」
(オトダマが「あのふたりはオトクイだ」と教えてくれる)
「わたしたちは、『双愛(プラリーヌ)』っていうオトクイなのよ」
「わたしたちは、ふたりでひとつのオトクイなのよ」
「わたしが『スウィート』ちゃん、なの」
「わたしが『ビター』ちゃん、なの」
オトクイの本体データを公開する。
その時、双愛(プラリーヌ)が不意に、にやりと笑った。
「ねえ、あなたたちって、恋とかするの?」
「ねえ、あなたたちにとって、恋って何なの?」
▼リクエスト「あなたたちにとっての『恋』って?」
達成:
「あらあら。思ったより面白いの」
「あらあら。思ったより楽しめそうなの」
双愛(プラリーヌ)はにこりと笑い、ハイタッチを交わす。
その時、どこか遠くからほんのりとメロディが聞こえてくる。
それによってPCたちはフレーズを獲得し、記憶を垣間見る。
脅威②を公開する。
フレーズ:
ニブいXXXXチラチラ
XXXXXXしてるみたい
記憶:
昼休み。教室の中をうかがうと、談笑する3人の姿が見えた。
その中のひとりと目が合う。慌てて、入り口から顔を引っ込める私。
……さすがに、今はだめだ。どうにかして、タイミングを作らなきゃ。
※「3人」=PC(のうち学生)の数
「せっかくだから、もっとあなたたちと遊びたいの」
「せっかくだから、もっと楽しませてほしいの」
双愛(プラリーヌ)は揃って両手を振りかざす。
すると、PCたちを取り囲むように、小さなオトクイたちが無数に現れた。
オトクイたちはPCに向かって、次々と襲い掛かる。
▼クエスト「オトクイたちと戦闘」
判定:【武勇】 必要成功度:3以上
達成:
PCたちはオトクイの群れを蹴散らすことに成功する。
オトクイたちが音を立てて弾けていくのと同時に、廊下の電気が点き、周囲が明るくなる。
その音でフレーズを獲得し、記憶を垣間見る。脅威③を公開する。
フレーズ:
世界にXXXXXXX
この瞬間XXXXの為に
記憶:
夕方。激戦の末に、やっと納得いくものが出来上がった。
世界でたったひとつ。わたしの手作り。
ベタかもしれないけれど、きっとこれが最善。明日は、きっとこれで……!
オトクイを倒された双愛(プラリーヌ)はこう言う。
「あらら。意外とやるのね」
「あらら。その調子で楽しませてくれるといいね」
そう言い残して、ふたりは廊下の奥に消えていった。
戦闘後、PCたちの近くに小さな紙が落ちているのを発見する。
(オトダマが「さっきオトクイと戦っているときに誰かが落としたみたい。誰の物かはわからない」と教えてくれる)
折りたたまれた手紙のようで、中に文字が書かれている。
PCたちがそれを開くと、そこからかすかな光が音を立てて弾ける。
フレーズを獲得し、記憶を垣間見る。脅威④を公開する。
フレーズ:
放課後XXX待ち合わせ
XXXXXXが高鳴る
記憶:
昼休みが終わって、次の授業中。
さっきも見に来たそのクラスは、体育に出ていて誰もいない。ちらっと時間割を見といてよかった。
手には、折りたたんだ手紙。これを、あの人の机に忍ばせておこう……。
開かれた手紙には、小さな文字でこう書かれている。
「放課後、屋上に来てください。待ってます」
学校内の構造は、PCたちの記憶にあるそれと全く同じのようだった。
その記憶を頼りに進めば、屋上に行くことも可能だろう。
PCたちが屋上に移動したら、エリア03に移動する。
□エリア03「屋上」
PCたちが屋上への扉を開けると、吸い込まれそうな星空の下、いつもの屋上が広がっていた。
その中央に、ひとりの女の子が倒れている。その子はPCたちの通う学校の制服を着ている。
(PCたちのうち交友関係が広いキャラなら、彼女が同じ学校に通う「胡華 ユキナ(このはな ゆきな)」という名前だとわかる)
近付いても起きる様子はない。
オトダマが、次のようなことを教えてくれる。
「この子、オトナシになってかなり衰弱しているみたい。
きっと、ココロのウタをかなり失っているせいかも」
「普通に助け起こすだけじゃどうにもならないけど、私たちが協力するよ。
きっと、日頃からこの子の近くにいる君たちだったら、
この子のココロのウタを呼び起こしやすいかも」
▼クエスト「オトナシを衰弱から助けよう」
判定:【愛】 必要成功度:1以上
(このクエストには『オトナシと同じ学校に通うPC』1人しか挑戦できず、ハーモニーもできない)
(このクエスト中、判定の+修正全てを無効にする)
達成:(これ以降、このクエストに挑戦したPCを、ユキナの片想い対象にする。以下『恋心PC』と呼ぶ)
PCの持つウタの力と、オトナシにわずかに残ったココロのウタが共鳴する。
PCのココロの内側から、あたたかなメロディが浮かんでくる。
PCはフレーズを獲得し、記憶を垣間見る。
脅威⑤を公開する。
フレーズ:
XXX くまくま!
コンシーラー
あー! XXXXXXバレンタイン…
記憶:
眠たい目をこすりながら冷蔵庫を開くと、綺麗にラッピングした小箱がひとつ。
昨日、苦心の末に完成したそれを、意を決して手に取る。
――今日は、2月14日。私にとって、きっと特別な日になる。
その後、ユキナは目を覚ます。
ぼんやりとした様子でPCたちを見渡し、『恋心PC』と目が合う。
「…あれ、『恋心PC』くん(さん)…?」
ユキナは少しはっとした様子で跳び起き、驚いたように周囲を見渡す。
以降、PCたちがこのエリアで宣言すれば、決戦フェイズを開始できる。
□決戦フェイズ
突如、辺りに声が響く。
「あら。オトナシが目覚めちゃったの」
「あら。そう簡単には目覚めないと思ってたの」
上空から、双愛(プラリーヌ)が姿を現す。
「なら、仕方ないの。全力で戦うしかないの」
「なら、諦めてもらうの。ここまで来たことを後悔させてあげるの」
双愛(プラリーヌ)がPCたちに襲い掛かる。
オトクイとの戦闘を行う。
□終了フェイズ
PCたちはオトクイの撃破に成功する。
「…あは。勝てなかったの」
「…あは。勝ちたかったの」
双愛(プラリーヌ)は消滅しながら、最後にこう言い残す。
「「――でも、恋するヒトのココロのウタは、とっても甘くておいしいの――」」
星空が真っ白に輝き、PCたちの視界が白く染まる。
目が覚めると、PCたちは学校の屋上にいた。ココロダンジョンからの脱出に成功していた。
わずかに雪が降っている。時刻は放課後で、遠くから運動部の声や吹奏楽が聞こえてくる。
PCたちのそばに、ユキナが倒れている。
助け起こすと、ユキナはぼんやりと起き上がる。
「…あれ、私……なんで、寝てたんだろう」
(PCたちが事情を説明した場合、好意的に返してくれる。
「そうなんだ…。ありがとうございます。迷惑かけちゃったね」)
その後、少しの間をおいて、ユキナは『恋心PC』に声をかける。
「……あ、あのっ。手紙……見て、くれましたよね」
ユキナはそばにあったカバンから、小さな箱を取り出す。
「……これ、受け取って……もらえます、か?」
それを、『恋心PC』に差し出す。その手が、わずかに震えていた。
このシナリオをクリアした巡音ルカが自分のオトダマのPCは、
「どりーみんチュチュ」が習得可能になる。
0 件のコメント:
コメントを投稿